N°0854 Sold* ヴィエズ – 公爵王冠 アンティーククラヴァットピン

こちらの作品は販売済となりました、ありがとうございました。

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19世紀後期のフランスの偉大なジュエラー「ヴィエズ」のアンティークジュエリーをご紹介致します。
蛇をかたどったクラヴァット・ピンで、フランスの
公爵家の王冠と「H 」のモノグラムが刻印されたオリジナルボックス付きです。
ボックスに刻印された王冠は、王家(ロワイヤル)に関連する公爵家であることを示しています。

公爵家注文品アンティーク クラヴァットピン

クラヴァット・ピンは18金製で、蛇が見事な真円の天然真珠を取り巻いています。
宝飾師が蛇全体に彫金をほどこし、その上から青と赤のエマイユをかけてあり、エマイユは半透明で、下地の彫金が透けて見えるように作ってあります。
頭と真珠の周囲には8石のダイヤモンド、両目にもダイヤモンドをセットしています。

ヴィエズ 蛇のアンティーククラヴァットピン

ヨーロッパでは、蛇は古代から神話や聖書に書かれ、「守護」「宝の番人」「生命力」や「永遠性」のシンボルとして装飾に使われています。
神聖な礼拝や儀式にも使われたモティーフの一つで、このクラヴァットピンは、天然真珠を抱えた形から、大切なものを守護するという意味が含まれていると考えられます。

天然真珠を取り巻く蛇は、18金塊を彫金して作ったもので、彫刻を得意としたヴィエズならではのアンティークのクラヴァットピンです。

後ろ面では彫金が見え、天然真珠は銀のフレームへセッティングしてあります。

「ヴィエズ」は19世紀のフランスのジュエリー・メゾンで、初代のジュール・ヴィエズはフロマン・モーリスで仕事をし工房長の地位についた後、自らの工房「ヴィエズ」を設立しました。
その後もフロマン・モーリスとはコラボレーションの関係は続きながら、各国の博覧会では数多く受賞し、ヨーロッパの王侯貴族の御用達ジュエラーとなりました。
中世のロマネスクやゴシック建築、ルネサンス期の装飾からインスピレーションを受けたジュエリーが多く、身につける宝飾品だけでなく彫刻も創作していました。

艶やかな真円の天然真珠には大きな価値があり、色と彫金の美しいクラヴァットピンで、ヴィエズの刻印があります。
蛇は守護のシンボルでありながら、旧約聖書には、特に美術の題材となるの蛇がイヴへ知恵の林檎を食べるようにすすめたという「アダムとイヴ」の話があるように、善悪両方を兼ね備えた変幻自在の存在という、魅惑的なモティーフのアンティークジュエリーです。

※ ヴィエズ Wièse (1818~1890)

1844年にドイツ出身のジュール・ヴィエズが創立したフランスのジュエラー。
ベルリンで修行ののちパリへ、1839年からはフロマン・ムーリスの工房で仕事をし工房長になるほど卓越した才能をもつ宝飾師である。
自らの工房設立後も、フロマン・ムーリスとはコラボレーションを続けながら、さまざまな作品を創作し、ヨーロッパ中の博覧会、宝飾サロンで受賞を重ね、王侯貴族、富豪達の御用達ジュエラーとなる。1880年には子息のルイ(1852-1923)が引き継いだ。ゴシック様式、ルネサンス様式の建築や彫刻から大きな影響を受け、ジュエリーだけでなく彫刻作品やアーティスティックなボックスや飾り物といったオブジェを製作している。1860年以降は、ナポレオン3世皇帝の元、より活躍の場を広げ、古代遺跡からの発掘品からも影響を受けたアケオロジースタイル(古代風)のジュエリーも創作している。
彫金や宝石、真珠の使い方に定評があり、ドラマティックで重厚感のあるヨーロッパ的な作品が特徴である。

フランス 19世紀後期
ヴィエズ Wièse
素材: 天然真珠・ダイヤモンド・18金・銀・エマイユ
サイズ:L9.0cm W1.4cm D1.4cm
Sold*

Pin Brooch
Jeweler: Wièse
France late 19th century
Material: Natural pearls, Diamonds, 18k gold, Enamel, Silver
Size: L9.0cm W1.4cm D1.4cm
Sold*

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