N°1164 尾長鳥 ダイヤモンド アンティークブローチ
フランスの19世紀中後期、ナポレオン3世皇帝時代の、尾長鳥のアンティークブローチをご紹介いたします。
尾長鳥は、雄の尾羽が極端に長くなるのが特徴で、そのためオナガドリと呼ばれます。
尾長鶏は原産が日本で、18世紀から19世紀にヨーロッパへ入ってきた日本の美術品にあった尾長鶏の姿はヨーロッパ王侯貴族達の憧れとなり、19世紀中頃に実物がフランスへ持ち込まれ、観賞用の鳥として大切にされたという歴史があります。
ブローチサイズは縦41mm、幅41mmです。
銀の台座は全て宝飾師による彫金細工で、緩やかなカーブと凹凸感を出して立体的につくり上げ、全体にダイヤモンドをセッティングしています。
頭部、足は18金にグラヴュール(彫金細工)をほどこし、目はルビーです。
長い尾は、18金製フレームに鮮やかなルビーをセッティングし、尾長鶏の特徴を華やかに表現しています。
斜めから見ますと、ふわりとした羽根の感じの立体感がよくわかります。
裏面は18金製で、ブローチピンの先を引っ掛ける留めパーツには、セキュリティがついています。
宝飾師が一羽根づつ作り、ダイヤモンドを1石毎に方向をつけてセッティングし全方位で輝かせ、羽の立体感を出したつくりは、19世紀のヨーロッパの人々が憧れた、尾長鶏の美しさを見事に表しています。
鶏は、クジャクと同じ雉子(キジ)科で、鳥類の中でも豊かな美しさを鑑賞される鳥です。
また雄鶏はフランスのシンボルでしたから、尾長鶏を見た人々はその美しさに驚き、憧れ、神聖視し、当時の装飾品へあらわしました。
ヨーロッパの歴史では、夜が明けると鳴くため太陽のシンボルとなり、古代ギリシャでは太陽神アポロンの聖鳥です。
このように吉祥と守護のシンボルとして、フランスに今に伝わる尾長鶏のアンティークブローチです。
フランス 19世紀中後期
素材: ダイヤモンド・ルビー・18金・銀
サイズ:L4.1cm W4.1cm
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France, Mid to late 19th century
Material: Diamonds, Rubies, 18K Gold, Silver
Size: L4.1 cm W4.1 cm
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