N°0601 ベル・ド・ジュール カメオ・彫金アンティークブレスレット
フランス、19世紀中期の王政復古期からナポレオン3世皇帝時代初め頃のアンティークジュエリーをご紹介いたします。
これはカメオを中央にセッティングした18金製のブレスレットです。
タイトルにある「ベル・ド・ジュール」とはフランス語で「陽光の美女」のことで、ブレスレットのタイトルになっている理由は、続く説明でご覧いただけます。
カメオは、黒褐色と象牙色の2層のレイヤードアゲートへ貴婦人を彫刻しています。
これはルネサンス時代にインスピレーションを受けた装飾様式の一つ「ネオ・ルネサンス」のアンティークブレスレットで、
貴婦人はルネサンス時代のドレスや髪型、ジュエリーをつけています。
ルネサンス時代の装束についてはこちらのコラム《 アンティークジュエリー物語 ラ・ファイエット夫人 ミニアチュールII 》もご覧下さい。
カメオのフレームからブレスレットまで、全て18金製で一面に彫金を施してあります。
ブレスレット部分は、ルネサンス時代の装飾にみられる貝殻や女神像が立体的に彫金してあり、カメオの周囲には、艶やかな天然真珠をセッティングしています。
女神のマスクを彫金しています。
ブレスレットは貝殻モティーフを連ねたデザインで、下の画像で見られるように、カメオからへ留め具へ向かってローズからイエローへのグラデーションカラーゴールドで作ってあります。
このグラデーションカラーゴールドの作りは高度な宝飾技術で、カメオへ向かって光が射しているように見え、タイトルの「ベル・ド・ジュール〜陽光の美女」を表す作りです。
19世紀は、この画像の貴婦人のようにロングチェーンやブレスレットを重ね付けした装いを楽しみました。
真珠色のドレスと黄金の組み合わせがフランスらしいコーディネイトで、褐色の髪の日本の方にも美しい色合わせです。
ネオ・ルネサンス様式のアンティークブレスレットは、カメオと彫金が魅力のフランスのアンティークジュエリーです。
※ ネオ・ルネサンス様式 装飾様式
19世紀のフランスを中心にヨローロッパで発した古い時代の様式にインスピレーションを受けて、新しいデザインを作り出す「復古主義」「歴史主義」の中のルネサンス・リヴァイヴァルのこと。ルネサンス時代のジュエリーの複製ではなく、様式や装飾デザイン、モティーフにインスピレーションを受けた装飾のことである。「ルネサンス・リヴァイヴァル」「ネオ・ルネサンス」と呼び、フランスではファリーズやヴィエズといったジュエラーが得意とした様式で、イギリスではホルバイネスクやカルロ・ジュリアーノが創作している。
フランス 19世紀中期
素材:アゲート・天然真珠・18金
サイズ:L16.0cm W3.8cm
ブレスレット部分: 幅95mm
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Bracelet
France mid 19th century
Material: Agate, Natural pearls, 18K Gold
Size: L16.0cm W3.8cm
Bracelet part: width 95mm
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