N°1044 シードパール エマイユのクラスプ アンティークネックレス
フランスの1700年代後期のシードパールのアンティークネックレスをご紹介いたします。
これは、ルイ16世王とマリー・アントワネット王妃の時代のジュエリーで、シードパールを連ねたネックレスにエマイユの装飾クラスプをセットしたネックレスです。
ネックレスの長さは41cmで、クラスプ部分は縦5.5cm、幅4.2cmです。
クラスプは18金製で、フランス語で「ペルレ(真珠)」という粒状飾りの彫金を、土台の部分は艶消しの表面加工をし、艶やかなペルレを引き立てる仕上げです。
ペルレの彫金は、18世紀後期のルイ16世王時代に好んで使われた装飾です。
シードパールは当初より粒ぞろいですが、その上で手入れし、しっかりと繋ぎなおしていますので、安心して着けていただけます。
クラスプのエマイユは「ペインターエナメル」と言われる絵画的な技法で作られています。
モティーフは、愛と美の女神ウェヌス(ヴィーナス)が、軍神マルスの捧げ持つ香炉へ、薔薇を入れ、まわりにはウェヌスの子供で愛の神アモル達がいます。
フレームには、ガラスをセットし保護してあります。
拡大画像では、18金製のフレームのペルレ彫金や土台の艶消し部分が見えますが、艶消しには、宝飾師が非常に細い先の槌で、18金板を細かく叩きながら表面を仕上げる技術を使います。
10倍に拡大してもその跡が見えなくらい細かく、当時のフランスでも高い宝飾技術を使ったジュエリーであることがわかります。
エマイユは、ウェヌスの薔薇色の装束や、オーロラのような空、表情の細かさが、まるで筆で描いたようです。
エマイユはガラスの粉を焼成し、しかも色によって焼成温度に違いがあるため、今ではもう、このように仕上げる方法は解りません。
シードパールは数世紀を経ても艶やかな上、粒揃いの質の高い珠で、当時の王侯貴族クラスの為のジュエリーであることが見て取れます。
首元へ添う41cmの長さで、画像のように少し捻って着けると綺麗なアンティークジュエリーならではのネックレスです。
※ シードパール
宝飾用語で、1mm前後のサイズの大変小さな真珠の名称。古来からジュエリーやオブジェへの装飾に見られ、18世紀以降には、細く強固で弾力性のあるホースヘア(馬の尻尾などの毛)を使ったジュエリーもある。イギリスでは主に19世紀に、植物などの形に作ったシードパール・ジュエリーが流行した。日本では芥子の種のような小ささから「ケシ」とも呼ばれている。
フランス 18世紀後期
素材: エマイユ・シードパール・18金
サイズ: L41cm
クラスプサイズ:L5.5cm W4.2cm D1.5cm
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Necklace
France late 18th century
Material: Enamel, Seed pearl, 18k gold
Size: L41cm
Clasp size: L5.5cm W4.2cm D1.5cm
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