N°0558 ボワット・ド・ジュ 18金製彫金アンティークオブジェ
フランスのアンティークボックスをご紹介致します。
このオブジェの名はフランス語で「ボワット・ド・ジュ」、つまりゲームボックスで、1820〜1840年代の遊び道具です。
直径3cm、高さ1.5cmのボックスは18金製で、側面と底にはマザーオブパールがセットしてあります。
飾り蓋は、背景をイエローゴールドで大変細かい槌打ちで表面効果を出し、花はローズゴールド、葉はグリーンゴールドで、1820~1840年代の王政復古時代特有の植物模様が彫金してあります。
中央とフレームには、規則正しく細かい三角文様の彫金です。
そしてこの蓋には、ガラスで覆われたエマイユの数字が見える楕円形の窓があります。
ゲームの勝負を左右するナンバリングで、ボックスの台座を持ち、上の彫金のある部分のフレームを回すと1~10の数字が次々と出てきます。
こちらは「6」
これは「3」です。
このゲームでは、ボックス内に収まっているコインを使います。
ボックスのマザーオブパール製の底側が蓋になっていて、
開けますとマザーオブパール製の4枚のコインが入っています。
コインはスペード、ハート、クローバー、ダイヤの文様は浅彫りでその上にエマイユをかけてあり、縁取りに葉模様が彫刻してあります。
19世紀のダンディ、つまりお洒落紳士達は、社交界のパーティやシガーサロンでこのようなオブジェをポケットから取り出し、ジュ・ド・ターブル(ゲーム用テーブル)で社交としての賭けを楽しんでいました。
ジュエリーだけでなくこのようなオブジェにまで、ジュエリー同様にデザインや素材にこだわり、お抱えの宝飾工房に作らせていました。
19世紀の男性ファッションは、18世紀までの華麗さを誇った流行は陰を潜め、白黒の服装になり、現代の基礎となった男性のモードができあがった時代でした。
ジュエリーはカフスボタンと指輪、ピンなどで、細部に至るまで凝った小物使いが粋とされ、さりげなく紳士のパーソナリティを表すものとして、全時代よりももっと重要視していました。
このゲームボックスもしかり、手の平に乗る宝石箱のような「ボワット・ド・ジュ」、19世紀
ダンディ達の遊び心溢れるオブジェです。
さて、このボワット・ド・ジュを使ってどんなゲームをしたのでしょうか?
ただ今探索中です、ご存知の方は是非お知らせ下さい。
フランス 1820-1840年代
素材:18金・真珠母貝・エマイユ
サイズ:L3.0cm x W3.0cm x H1.5cm
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Game box
France 1820-1840s
Material: 18K gold, pearl mother shell, Enamel
Size: L3.0cm x W3.0cm x H1.5cm
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