2020年
最新のお知らせをはじめ、アンティークジュエリーにまつわる展覧会、フランス、パリの文化情報、今行きたいところやお薦め情報、ルーヴルアンティークのモノローグなどを写真や動画とともに日々綴ってまいります。現在の最新情報はこちらをご覧ください。
お礼 - お知らせ
《 2020年 ノエル展 アンティークジュエリー&オブジェ コレクション 》のページ下方へ皆様へのお礼メッセージを掲載いたしました。
冬季休業のお知らせ
誠に勝手ながら、年末は12月26日(土)まで、年始は1月6日(水)12h30~ から営業いたします。
期間中はメール対応はしておりますのでご利用ください。なお、お返事が少し遅れる場合もございますのでご了承ください。
留守番電話メッセージへのお返事や送付手配は6日(水)から対応をいたします。
ご面倒をお掛けいたしますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
2020年ノエル展開催のご案内
世界一美しいアヴェニュー、パリのシャンゼリゼ大通りのイルミネーションの点灯が、もう間もなくの季節になりました。
当店で12月に開催の、展示会をご案内いたします。詳しくは下記をクリックしてください。
《 2020年 ノエル展 アンティークジュエリー&オブジェ コレクション 》
もみの木の香気と光あふれる季節に、お越しをお待ち申し上げます。
ニュースレターVol.20 配信
12月4日、《 ルーヴルアンティーク ニュースレターVol. 20 》を配信いたしました。
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ニュースレターVol.19 配信
11月14日、《 ルーヴルアンティーク ニュースレターVol. 19 》を配信いたしました。
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アンティークジュエリーをもっと詳しく知るために - お知らせ
アンティークジュエリー辞典 がより充実し、「様式・デザイン&モティーフ」と「素材・技法」の2部になりました。
トップメニューの《 ルーヴルアンティークについて 》には、当店でお取り扱いのアンティークジュエリーとオブジェについてより詳しく知っていただくための辞書機能がございます。
アンティークならではの名称や呼び方、有名な、また知られざるジュエラーや、名も残さなかった宝飾師たちが活躍したメゾンをはじめ、フランスやヨーロッパ、古代の歴史から生まれた驚きに満ちた事柄などをご紹介しています。
スマートフォンでは、左上の ≡ Menu マークをタップし《 ルーヴルアンティークについて 》をご覧ください。以下の画像にもリンクしています。
未だ掲載していない沢山の事柄や作成中のところは、今後もより充実させてまいりますので、時々ご覧になってみてください。
ブローチで小さなお洒落 - ルーヴルアンティークのモノローグ
ブローチは胸元だけ、でしょうか?
小さくて、いえ、たとえ大きくても手の平に乗るサイズのブローチ、そのたたずまいは品良く繊細ですが、実は正面に着けますからインパクトは大!
それがブローチの良さの一つですが、つける位置や数を変えることで、より楽しい気分で装えます。
例えば王道の着け方、胸もとへ
シャツの襟へ、バーブローチもお薦め
《 19世紀ヘッドドレス オークの一枝 天然真珠 ダイヤモンド ← 詳しくはここをクリック 》は、ブローチにも使えます。
( モーヴッサン イラスト1940年代 / 19世紀ヘッドドレス)
続いて、宝石や素材を揃えて、華やかに重ね着けも。
たくさん着けてもあでやか過ぎないのはアンティークジュエリーならではですし、中にはブローチとペンダントの両方に使える「トランスフォームジュエリー」もあり、着け方のバリエーションが豊かなのも魅力です。
TPOを考えつつ、自分だけの装いを見つけてみませんか。
Monologue - モノローグとはフランス語で「ひとり言」のこと
ニュースレターVol.18 配信
10月16日、《 ルーヴルアンティーク ニュースレターVol. 18》を配信いたしました。
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フランス銀器 - 新掲載のお知らせ
下記のフランスアンティークシルバーウェアを掲載いたしました。
– 銀の皿 植物文 オーバル型 幅38cm
– 銀の皿 植物文 オーバル型 幅42.5cm
– ナチュラリズムの銀の器 ポール・ブトン工房作 – 植物装飾
– ベル・ド・ジュール 花瓶 – アールヌーヴォー アンティーク銀細工クリスタルガラス
– フランス銀器 ティー&カフェセット ルイ16世様式 - カフェやお茶が、より美味しい季節のために…重厚で優雅なシンプリシティ、伝統とモダ二ティをたずさえ、あらゆるテーブルセッティングに似合う、時代を超えて受け継ぐクラシカルな銀器セットです。
バッカス - ルーヴルアンティークのモノローグ
バッカスは、フレンチレストランやワインの店名にもあるように「ワインの神様」として知られています。
アンティークジュエリーでは、カメオやインタリオ、エマイユのモティーフにあり、髪に葡萄と葉っぱを絡ませた美しい若者や、子供の姿で描いてあります。またバッカスが起源の「バッカナリア」「バッカナール」という言葉は、バッカスや音楽のニンフや牧神と行う酒宴のことをさします。
さて、古代ギリシャ神話では「デュオニュソス」、ローマ神話では「バッカス」と呼ぶこの神様は、一体どういう神様なのでしょうか?
バッカスは、父はギリシャ神話の大神ゼウス、母は人間のセメレーで、神と人間の間に生まれました。
セメレーがデュオニュソス(バッカス)を身ごもった時、夫ゼウスの浮気に怒った妻ヘラは、人間がゼウスの姿を見ると雷光で焼け死ぬことを知っていて、セメレーに、ゼウスの本当の姿を見るようにそそのかします。
普段姿を見せないゼウスに、セメレーは本当に愛があるなら姿を見せることを要求、願いが叶うとヘラの思惑通り死んでしまいました。悲しんだゼウスは、セメレーから子供を取り出し、自分の太ももへ入れて育て、生まれたのがデュオニュソスでした。
デュオニュソスとは「デュオ=2回」「ニュソス=誕生」として1度目は母から、2度目は父から生まれたという意味と、「若いゼウス」の意味があります。
デュオニュソスは、大地と豊穣、酩酊とワインのシンボルとして、古代ギリシャからローマへ信仰は引き継がれ、ローマでは「バッカス」と呼ばれています。
もしバッカス(デュオニュソス)のジュエリーをお持ちなら、周囲に描いたり彫ってあるものに注目してください。それらは全てバッカスのシンボルになります。
一番目立つのは葡萄だと思いますが、他には杖、動物、グラスなどがありませんか?
葡萄はワイン、先端に松かさをつけた巨茴香(オオウイキョウ)の枝に、葡萄の実や蔦、リボンが巻き付いた杖は「テュルソス」で繁栄を表し、グラスはもちろん酒杯です。動物では「パンテール」「虎」「牡山羊、牡牛、牡鹿」「イルカ」「狐」「ロバ」がいます。
また、ワインの陶酔や激情をつかさどるバッカスは、そのドラマティックな性格から、ギリシャ悲劇の守り神にもなっていました。もともとは人間が農耕や家畜で暮らし始めた、古代ギリシャよりもっと以前の大地神に起源をさかのぼり、実りのシンボルとして信仰されていたと伝わっています。
バッカス(デュオニュソス)のシンボルの葡萄は、形や色が綺麗で美味しい上、グラスへ注いだワインは、深紅から紫、淡いグリーンや黄色が美しく、目福、口福という豊かなイメージが溢れています。
ワインは生きていく上での必需品ではありませんが、人間ならではの味覚と美意識が作ったものと思えます。
実りの秋に、バッカスとともに美味しいワインを楽しむのも一興ですね。
当店でご紹介しているデュオニュソス(バッカス)は、↓ こちらの希少なマラカイトのアンティークカメオをご覧ください。
N°1220 デュオニュソス神 モレッリ作 ブローチ/ アンティークカメオ
Monologue - モノローグとはフランス語で「ひとり言」のこと
ニュースレターVol.17 配信
9月12日、《 ルーヴルアンティーク ニュースレターVol. 17》を配信いたしました。
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書籍掲載作品について - お知らせ
カタログの「ブローチ」に掲載中の、蝶とトレブランブーケブローチの類似作品が、アンティークジュエリーの歴史を書いた書籍の表紙に掲載されていることがわかりました。下のページの最下方にて内容をご覧いただけます。
ロンドンナショナルギャラリー展 - おすすめ美術館
延期になっていた東京の国立西洋美術館での「ロンドンナショナルギャラリー展」が2020年6月18日(火)~ 10月18日(日)に開催中です。
英国のロンドンにある世界屈指の絵画専門美術館から61作品が初めて日本で公開されます。東京の後は、大阪の国立国際美術館で2020年11月3日(火祝)から約3ヶ月間の展示があります。
英国だけでなく、ルネサンス時代のイタリアからフランス印象派まで、幅広くヨーロッパ絵画を見ることができるのも魅力です。日時指定制での入場で、いつもよりゆったりと鑑賞できているそうです。お近くの方も、東京や大阪へお越しになる機会がある方も、お運びになってみられては如何でしょうか。
東京会場:国立西洋美術館 ウェブサイトへ
会期:6月18日(木)~10月18日(日)
大阪会場:国立国際美術館 ウェブサイトへ
会期:11月3日(火祝)~2021年1月31日(日)
開館時間・休館日・会期は変更になる場合もあり、展覧会特設ウェブサイトをご確認ください。
ニュースレターVol.16 配信
8月20日、《 ルーヴルアンティーク ニュースレターVol.16 》を配信いたしました。
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夏季休業のお知らせ
誠に勝手ながら、8月12日(水)〜15日(土)はお休みをいただきます。
期間中のメールまたはお問い合わせフォームへの返信はしております。留守番電話へのお返事、ご購入作品のお受け取りと配送は、通常営業となる19日(水)12h30以降に対応をさせていただきます。
ご面倒をお掛けいたしますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
美は細部に宿って - ルーヴルアンティークのモノローグ
ヨーロッパでは「ジュエリーなくしては装いが完成しない」「仕上げはジュエリー」「服よりジュエリー」という諺めいた言葉がありますが、着物で言えば帯締めや草履といった、小さくとも目立つ引き締め役といえるでしょうか。
着ける人の、見た目だけでなく、その人の持つ良さや美しさをあらわしながら、最大限に引き立てるジュエリーは、実は服そのものよりも、もっと大切なのかもしれません。
とあるフランス人の女性が「少女や少年達は若さだけで十分。でも大人になって表現や思考の力がついてくると、自然に装いにも表れます。物語のある古いジュエリーや、いわれのある宝石の良さがわかるようになってくると、自然に似合うようになります。大人ならではの、そんな素敵なものを楽しまずにいられましょうか?」と話していました。
日本でも「美は細部に宿る」といいますが、小さな美術品のようなアンティークジュエリーは着ける楽しみだけでなく、見る楽しみ、持つ楽しみ、とたくさんの喜びを持っていると思えます。
皆様はどのアンティークジュエリーがお好きでしょうか?
Monologue - モノローグとはフランス語で「ひとり言」のこと
ニュースレターVol.15 配信
7月16日、《 ルーヴルアンティーク ニュースレターVol.15 》を配信いたしました。
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KIMONO 特別展 - おすすめ美術館
延期になっていた東京都国立博物館での「KIMONO」展が2020年6月30日(火)から始まります。13世紀頃から現代の着物にくわえ、着物を描いた屏風など200点以上の展示があり、技術や流行、織田信長、豊臣秀吉、篤姫が着ていた着物、国宝の尾形光琳直筆の小袖など、着物にまつわる美しい展覧会です。
日本の着物は、いにしえからヨーロッパの人々の憧れ。特にフランスでは、19世紀のジャポニズムやアールヌーヴォーだけでなく、もっと前の1600年代頃には、すでに蒔絵や陶磁器を通じて知られており、1900年を過ぎると着物風ドレスが作られ、羽織型の上着は「KIMONO」という名が付き、今でもフランス人はそう呼んでいます。
フランスでは着物は「着るジュエリー」と言われるように、日本の工芸美術の全てのモティーフがあると言っても過ぎることはないでしょう。また、世界に誇る着物コレクションを持つ東京都国立博物館初で最大の展覧会だそうです。お近くの方も、東京へお越しになる機会がある方も、是非お運びになってみられては如何でしょうか。
会場:東京都国立博物館(平成館 上野公園) 詳しくはウェブサイトへ
会期:6月30日(火)~8月23日(日) ※会期は変更になる場合もあり、事前予約制
開館時間・休館日:詳しくはウェブページをご確認ください。
ニュースレターVol.14 配信
6月18日、《 ルーヴルアンティーク ニュースレターVol.14 》を配信いたしました。
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バベットの晩餐会 - ルーヴルアンティークのモノローグ
幸せのもとは…?
デンマークの作家アイザック・ディネーセン原作の「バベットの晩餐会」の映画をご存知でしょうか。フランス料理好きの間で、今も語り継がれる〝 フランス料理の晩餐 〟のシーンでは、家政婦バベットがデンマークの慎ましい姉妹の家で繰り広げるフランス式テーブルセッティングと料理が魅力です。
晩餐は、素朴な木のテーブルへ白のクロスを敷き、鉄のアイロンでしわを伸ばすところから始まります。
続いて皿、銀の燭台やカトラリー、クリスタルグラスを並べ、扇型に折ったナプキンを皿の上へ、全ての料理は食べやすいよう前もって手をかけてあることや、あえて手で食べる料理があること、無花果をフォークとナイフで食べる作法などはフランス的で、料理や飲み物を注ぐタイミングも、バベットの采配が見事です。
映画で使っているクリスタルグラスはサン・ルイまたはバカラで口が少し広がったもの、磁器はリモージュのアビランド窯製で菫紋の「エンペラトリス・ウージェニー」です。ナポレオン3世皇帝治世のパリ最高のレストラン「カフェ・アングレ」の天才料理長だったバベットにぴったりで、映画の小物担当者のセンスが光っています。(こちらで映像をご覧いただけます。音が出ます♪ 2分12秒)
さてバベットのフランス晩餐メニューとは…
・アペリティフ(食前酒)としてシェリー酒 アモンティリャード 〜2段階熟成によるスペイン アンダルシア産の琥珀色甘口ワイン
・海亀のコンソメスープ
・ブリニのデミドフ風 〜ブリニはロシアのそば粉のパンケーキで、その上に黒い宝石キャビアとサワークリームを載せたロシア風一品
・シャンパン ヴーヴ・クリコ1860年
・うずらのフォアグラ詰めパイ包み焼石棺風 黒トリュフソース
・赤ワイン クロ・ド・ヴージョ1845年 ブルゴーニュ産(41年物)
・アンディーブと胡桃のサラダ
・フロマージュの盛り合わせ
・サヴァラン 〜19世紀中期の食通ブリア・サヴァランへ捧げる菓子として作られた。発酵生地の焼菓子へ、ラム酒やキルシュを染み込ませたケーキ、生クリームやフリュイ・コンフィと言う砂糖漬果物を飾る。
・果物盛り合わせ 〜葡萄、無花果、パパイヤ、パイナップルなど
・水
・ラム酒かけのババ 〜スポンジケーキにラム酒を染み込ませた焼菓子
・カフェ
・ディジェスティフ(食後酒)としてフィーヌシャンパーニュ 〜アルコール度数が40 – 50%で花や果物の芳香があるコニャック産の蒸留酒。
どれも伝統的なフランス料理で、最初は疑心暗鬼だったデンマークの人々が、紅潮した幸せな表情に変わっていく様子に、美味しいものの力を感じます。デンマークの厳しくしかし美しい自然を背景に、幸せになるフランス料理と、キリスト教でも宗派からくる考え方や暮らしの違いも興味深い作品です。よろしかったら是非ご覧になってみてください。
※ バベットの晩餐会
1871年のフランス内戦で家族を失ったバベットは、かつてナポレオン3世皇帝のパリの最高のレストラン「カフェ・アングレ」の天才料理長であった。内戦を逃れて、レストランの顧客だったオペラ歌手からの紹介状1枚をたずさえ、デンマークへ逃れ、牧師の老父があった姉妹のもとでメイドとして暮らしていたが、ある日バベットにフランスから手紙が…
原作:アイザック・ディネーセン
監督:ガブリエル・アクセル 1987年 デンマーク
Monologue - モノローグとはフランス語で「ひとり言」のこと
6月以降の営業について - お知らせ
緊急事態宣言の解除にともない、6月1日以降は通常営業(毎週水曜日〜土曜日 12h30 – 18h30)いたします。
6月最初の営業日は3日(水)でございます。
感染拡大防止と皆様のご健康のために、店内では以下のような取り組みをさせていただいております。
どうぞご留意くださいますようお願い申し上げます。
同時のご入店は2名様までをお願いしております。
スタッフはマスク着用で一定の距離を取らせていただき、手洗い、換気、ドアノブなどのアルコール消毒、お使いいただけるアルコールの常備を心がけています。
ご来店前に、ご希望日時を お問い合わせフォーム やメール、お電話 ( 03-5918-7021 ) にてご一報くださいますと、すでにご予約のお客様との時間調整をさせていただきます。
完全アポイント制ではありませんが、上記に添ってまいりますので、事前にご希望来店日時をお知らせいただけますと、ゆったりとしていただけますのでお薦めいたします。
新型コロナウイルス感染症に罹患された方々に謹んでお見舞い申し上げます。重ねまして、医療をはじめ日常を守るために最前線でご尽力下さっている方々へ、心より深謝を申し上げます。
皆様がお元気でお過ごしくださいますよう心よりお祈りし、当店のアンティークジュエリー&オブジェが、楽しく豊かな灯のひとつになれば大変幸いでございます。
アカントスとは? - ルーヴルアンティークのモノローグ
アンティークジュエリー、特に古代様式の彫金やエマイユの模様で、よく〝 アカントス 〟という名を耳にします。葉の模様ですよと言われても、どんなのかな?…と思われたことはありませんか。
ただ、建築に詳しい人なら、〝 ああ、古代の神殿のコリント式柱頭の飾りやフリーズ彫刻にありますね 〟とご存知でしょうし、日本では明治時代や銀行本店などの重厚な建築にありますので、街を歩きながらご覧になっていたかもしれません。
ギリシャ語でアカントス、英語でアカンサスは、もとは地中海沿岸に自生する植物で、今はギリシャの国花です。
葉はアザミのように深い切れ込みがあり、茎を中央にして放射状に広がって密生し、花はピンクと紫の中間のような薄モーヴ色で縦に連なっています。
ヨーロッパでは、その葉が美術工芸の代表的なモティーフで、古代から建築、家具調度、ジュエリーや衣服を飾ってきましたし、現在も人気のあるモティーフです。
古代神話ではニンフの名で、太陽神アポロンがニンフに言いよったところ、あまりしつこいのでアポロンの顔を爪で引っ掻いたことから、〝お前のような植物になれ!〟とギザギザの葉っぱに変えられてしまったという伝説があります。
残念ながら、今のギリシャは乾燥地帯になったため、あまり見られませんが、古代のエーゲ海沿岸は、雨量があり森がしげる美しい土地で、鮮やかな緑葉が目に眩しいアカントスがたくさん生えていました。常緑で手間いらずで毎年綺麗な花を咲かせ、フランスの庭園でもよく見ますし、1.5~2mと高さを出せるためイングリッシュガーデンにもよく使ってあります。日本でも簡単に育つそうですから、庭があれば古代ギリシャに想いを馳せて、植えてみたい気がします。
Monologue - モノローグとはフランス語で「ひとり言」のこと
ニュースレターVol.13 配信
5月28日、《 ルーヴルアンティーク ニュースレターVol.13 》を配信いたしました。
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C.ディオール展 メイキングビデオ - おすすめ美術館
パリでの〝 クリスチャン・ディオール展 2017 〟は、世界中からそのために人々がフランスへやってきて連日行列ができた初の大回顧展でした。
ここではパリ装飾美術館での舞台裏を見れる、ごく最近公開の、メイキングビデオ(日本語字幕付)をご紹介いたします。
いにしえのディオールの創作をどのように生かし魅せるか、たくさんの人々が関わり大成功に終わった展覧会を作り上げたヒストリーを見ることができ、その視点は、当店でご紹介をしているフランスのアンティークのジュエリーやオブジェに秘められた、創作と美への考え方と似ています。
ファッションやジュエリーが与えてくれるもの、それは夢のような美しさ、しかし触れて着ける実感があるもので、人の気持ちを明るい未来へ向かわせるものと思えます。
1時間弱と少し長めで、もちろんディオール社のコマーシャル的側面もありますが、フランスの可愛いもの、面白いもの、美しいものへのパッションとクリエーションを、どうぞ下のビデオからご覧ください。
※ 日本語字幕付 57:08 音が出ます♪
5月の営業について - お知らせ
5月7日(木)〜31日(日)はアポイント制での営業に切り替えさせていただいております。
またお目にかかれます日を心待ちにしながら、期間中に変わることがある場合や、今後の通常営業再開については、すみやかにお知らせいたします。
◆ アポイント制
水〜土曜日 12h30~18h30 の日程で、ご希望日時を、前日のお昼12時までにメールまたは お問い合わせフォーム からご連絡ください。
お電話の場合は、毎週木曜日( 5月7日、14日、21日、28日 12h30~18h30)におかけください。
※ 「振込・配送」のご購入方法は通常通り承っております。(発送手配:下記の毎週木曜日)
◆ 毎週木曜日 〜 5月7日、14日、21日、28日 / 12h30~18h30
スタッフが在店し、お電話をお受けし、ご購入いただいたお品の発送や留守番メッセージへのお返事をいたします。
◆ オンライン対応について
お問い合わせフォームとメールのオンライン対応は休まず行っております。
内容により少々お時間をいただく場合があるかもしれませんが、ご遠慮なくお問い合わせください。
しばらくの間、大変ご不便をお掛けいたしますが、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、どうぞご理解をいただけますようお願い申し上げます。皆様の安全のために、ご入店は1-2名様をお願いし、スタッフはマスク着用で一定の距離を取らせていただき、店内の換気、ドアノブなどのアルコール消毒、お使いいただけるアルコールの常備を心がけております。
制約のある日々の中でも、アンティークジュエリー&オブジェが、小さくとも豊かな灯のひとつになれば大変幸いでございます。
日曜日 - ルーヴルアンティークのモノローグ
5月初旬のパリ、雨もよいの某日は朝冷えで、夜になると暖かくなり本格的な雨となりました。パンを買いに階段を降りてドアを開けると、ムッとした暖かい空気と湿った土の匂いを感じます。晩春らしい雨は、教会の小さい庭の奥でほころんだ深紅の薔薇を濡らし、街路樹のマロニエは大きくなった葉を揺らしています。
人の少ない街は寂しい反面、フランスの日曜日や8月のバカンスを感じさせます。日曜日はフランス語で〝 ディマンシュ 〟と言いますが、これはフランス語のお母さんのようなラテン語の〝 ディエ ドミニクス 〜主の日 〟からきているように、この日は安息日という働かない日で、いにしえは教会のミサしかり、家でも蝋燭を灯し主に祈りを捧げたそうです。
今のように日曜日が休日となったのは、ヨーロッパや日本では19世紀中頃から20世紀にかけてでした。日本では繁華街が雑踏であふれますが、フランスでは、長らくはすべてが休みでした。しかし21世紀のグローバルな世界になるにつれ、週末には田舎へ行く人で車道が混んだり、デパートやスーパーが開店するなど少しづつ変わってきています。
しかし日曜日に聖性があった名残のようなものは、静まりかえった街や朝8時のカーンカーンという教会の鐘の音、人のいない軽やかな空気に拡がっています。
その澄んだ雰囲気は、お寺の鐘が響く早朝の、薄暗い日本の風景と似ているかもしれません。
この日のパン屋の帰り道では、軒先だけ開けて腕組みしたカフェの店主、暗い店内で一人で埃をはらっている女性、シャッターを上げ始めたキオスクのメガネの男性…と、期間が設けられた静けさから人間らしい暮らしへ、街が戻っていく胎動を感じました。
Monologue - モノローグとはフランス語で「ひとり言」のこと
ニュースレターVol.12 配信
5月7日、《 ルーヴルアンティーク ニュースレターVol.12 》を配信いたしました。
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ニュースレターVol.11 配信
4月16日、《 ルーヴルアンティーク ニュースレターVol.11 》を配信いたしました。
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アンティークジュエリーをもっと詳しく知るために - お知らせ
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エクトヴィズ・ガール - ルーヴルアンティークのモノローグ
エクトヴィズ・ガールをご存知でしょうか?
彼女は17歳、生まれはドイツの南西部で、結婚してデンマークに住み、仕事はドイツとコペンハーゲンの貿易関係、というのも夫と家族がその仕事をしているから、お互いのコミュニケーションのための通訳をしています。お洒落が好きで7部袖の革のチュニックにミニスカート、腰にベルトをしてブロンズ製のバックルとブレスレットをつけていて、他にはイヤリングを持っています。金髪のボブヘアで、白樺の樹皮で作ったボックスには、たくさんのヘアピンとヘアネット、ツノ製のクシを入れています。
好物は小麦パンと蜂蜜、そして花、南ドイツに比べると寒いからか、華やかでは無いけれど、白い小さな花がブーケのように固まって咲くセイヨウノコギリソウや黄色い小花のセイヨウヤチヤナギ、赤い実を食べられるコケモモを綺麗だと思っていて、ときどき部屋に飾ります。
この女の子は、紀元前14世紀頃、確かにデンマークにいたのです。
1921年にデンマーク中部のエクトヴィズで発見され、今はデンマーク国立博物館で眠っています。つまり、今から3500年前の青銅器時代に生きた女の子でした。
発見された時、美しいオークの木の箱の中で、毛布と牛革でつつまれ、服を着てジュエリーをつけ、小物とブーケと食べ物が横においてありました。
最新の研究機器によって、年齢や出生地は歯のエナメル質から、最後の2年間にどこにいたかは髪と爪からわかりました。
現代人はグローバルだと思いがちですが、3500年前の先史時代に、すでにグローバルに活躍していた女の子が北欧にいたというわけです。当時は旅人を手厚くもてなしたそうですが、飛行機も電車もない時代に、どうやって800kmを移動したのでしょう?
交流が少ないと思われている古代ですが、じつは北欧のヴァイキングは船で地中海へぶどう酒を、地中海世界や中東メソポタミアからは北ヨーロッパへ金属を求めて数千キロを移動し、たくさんの人と物のつながりがありました。しかし、もしかしたら戻れないかもしれない旅に出た、当時の人々の勇気と叡智には驚かされます。
文明が極まったと言われる現代でも、まだまだミステリアスな古代ですが、冒険心と希望をたずさえ出発した旅人を、見ず知らずの人々の親切心が癒したのでしょうか。そうだとしたら以外にも人間は変わっていず、ギリシャ神話のパンドラの箱に残った「希望」 、それはどんな時でも一番大切なことなのかもしれません。
Monologue - モノローグとはフランス語で「ひとり言」のこと
ニュースレターVol.10 配信
4月3日、《 ルーヴルアンティーク ニュースレターVol.10 》を配信いたしました。
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月長石 – ルーヴルアンティークのモノローグ
某日、古代ローマ時代の博物学本を読んでいると「ムーンストーン」について書いてありました。
アンティークジュエリーがお好きな方なら「ムーンストーン」と聞くと、どんな宝石かすぐにお分かりになるのではないでしょうか。
英語名そのままに、フランス語で「ピエール・ド・リュンヌ(月の石)」日本語で「月長石(げっちょうせき)」と言い、光るけれど、夜空に輝く月にのように柔らかい輝きがとても神秘的で、多くはカボションカットにし、色と光を楽しむ宝石です。
中でも特に美しいのは、インクルージョンの無い青みがかった乳白色と言われ、内側から光を放つような石。
アンティークジュエリーでは、ブローチやネックレス、カメオやインタリオ、珍しいところではカフスボタンが見られます。カフスボタンが特に珍しい理由は、石の質と色を4石(あるいは2石)全てを綺麗に揃えるのが難しいからです。
また、ムーンストーンは「シラー効果」がある石です。通常、宝石の色や輝きは、光が石の中へ入り出ること(直接反射)によって見えるのですが、ムーンストーンの場合は、入った光が内部の層でお互いに反射し変色が現れます。それが「シラー効果」で、直接反射と内部反射が複雑にからみあい、あの月光のような柔らかな輝きが放たれるのです。
ムーンストーンは、古代ローマ時代にはすでに知られていた宝石でした。当時の博物学者は、「この宝石は月の光によって大きさが変わる」「月の光で作られた」と記し、「直感力を高める」「調和と愛」の石として神殿に供え聖職者たちが身につけたそうです。
見れば見るほど引き込まれそうな美しさは、まさに月の光にふさわしいもの。
人が月に降り立って半世紀が過ぎても、太古から何億年もかけて地球がいろいろと混ぜ合わせて作った神秘的なもの、いつの時代も人間がその魅力に惹かれる存在、その一つが宝石なのかもしれません。
好きな石は自身が持つ輝きと同じと言われますが、皆様はどんな石がお好きでしょうか?
Monologue - モノローグとはフランス語で「ひとり言」のこと
ニュースレターVol.9 配信
3月12日、《 ルーヴルアンティーク ニュースレターVol.9 》を配信いたしました。
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ロンドン・ナショナル・ギャラリー展 - おすすめ美術館
2020年3月より、東京の国立西洋美術館で「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」が開催されます。ルネサンス時代から19世紀の印象派までの絵の展示で、イギリス国外で初の開催になり、どれも日本初公開だそうです。主な作品は、ゴッホの「ひまわり」、レンブラントの「34歳の自画像」など、ヨーロッパの絵画史の中でも、多くの人々が聞いたことがある名画の展示があります。
フランスのルーブル美術館やロンドンの大英博物館をはじめ、ヨーロッパの美術館は、いにしえの王侯貴族のコレクションが、のちに美術館になったところがほとんどです。しかしロンドンの「ナショナル・ギャラリー」は、世界で初めて、富裕な市民階級の人々がコレクションを持ち寄って、1824年に作った絵専門の美術館です。ここでは、19世紀の大英帝国の歴史上かつてない経済発展と市民による新たな美意識がうかがえるのも魅力です。3日現在、諸事情により開幕が延期していますが、晴れて開催となれば、明るい黄と緑のシンフォニーの「ひまわり」に会いに、お近くの方も、東京へお越しになる機会がある方も、是非お運びになってみられては如何でしょうか。
会場:国立西洋美術館 ウェブサイトへ
会期:2020年3月3日(火)~2020年6月14日(日)※ 3月3日時点で開幕延期中、今後の日程は美術館ウェブサイトをご覧ください。
開館時間:9:30~17:30 毎週金・土曜日:9:30~20:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(ただし、3月30日(月)、5月4日(月・祝)は開館)
続いて同時に、新館「版画素描展示室」では、内藤コレクション展Ⅱ「中世からルネサンスの写本 祈りと絵」があり、常設展の観覧券や「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」の観覧券で入場できるそうです。
15〜16世紀フランス、イギリス、ネーデルランド圏の細密画リーフの展示で、手彩色と金銀を使ったヨーロッパ細密画は、アンティークジュエリーに通じる細やかさがあり、古い時代のジュエリーやオブジェがお好きな方なら、ご興味を持たれるかもしれません。こちらもお薦めいたします。
2月のコレクション展のご案内
この度、下記の日程でパリから届く新着のアンティークジュエリー&オブジェのコレクションを展示いたします。
2月26日(水)〜29日(土) 12時〜19時
※ 初日午前中以外はご予約により時間外も開店いたせますのでご一報ください。
春の兆しを感じられる頃に、輝くダイヤモンドや綺麗な色のアンティークジュエリーをご覧になりに、どうぞお運びくださいませ。
皆様のご来店を心よりお待ち申し上げております。
ニュースレターVol.8 配信
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鎖 くさり - ルーヴルアンティークのモノローグ
《 鎖 – くさり 》と聞いて何を思い浮かべますか?
アンティークジュエリーにもたくさんの鎖がありますし、ネックレスとして、日常にさりげなく身につけていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
鎖はフランス語で「シェーン – chaine」、英語でチェーンと言いますが、ヨーロッパでは、つながりや絆、連帯を意味し、いにしえからジュエリーはもとより建築や装飾に使われているモティーフで、古代ギリシャ神話の運命をつかさどる女神アナンケーのシンボルにもなっています。
私達が日々生きていく中で、何かことが起こったり、自然に任せているだけでなるようになったり、まるで最初から決められていたように、結論がでることがありますが、それは女神アナンケーによるものと信じられてきました。
つまり、人間の力ではどうにもならない、何か大きな力によって動かされているという「宿命」の考え方で、思いがけない出会いなどもその一つです。
ギリシャ語のアナンケーをラテン語にしますと「ネケシタス necessitas」ですが、ラテン語源のフランス語で「必然的なこと」は「ネセセール nécessaire」、よく似た綴りでわかるようにアナンケーと同じ意味になっています。
また、チェーンは最も古い時代から人々が身につけてきたジュエリーの1つで、現在のイランやイラクあたりにあった古代バビロニア王国では、黄金の鎖で身を飾ることを、ことのほか好んでいたそうです。それはチェーンは神聖な装飾品とされていたからでした。
数千年前から愛されてきたチェーン、それは家族、友情、愛情、物とのつながり、そして神々とのつながりとして大切なシンボルであったとフランスの考古学者が語っています。
当店でご紹介しているアンティークには、華奢なチェーン、豪華なチェーン、凝った細工のチェーン、それぞれに魅力があります。
宝飾師による細工によって、一つ一つ作られてきたチェーンは、長い時間をかけて今まで残ってきた「運命のつながり」のよう。
私たちルーヴルアンティークも、良いフランスのアンティークチェーンを日々探索し、シルクロードならぬスカイロードで地球を半周し日本へご紹介していますが、ときどき女神アナンケーが出会いをつかさどっているのでは?と感じることがあります。
お手持ちのチェーンもきっと、あなたの知らないところで素敵なつながりをもたらしているかもしれません。
さて、今から私も手持ちのチェーンを軽くクリーニングして、より良い絆をいただけるよう、いたわりたいと思います。
Monologue - モノローグとはフランス語で「ひとり言」のこと
ニュースレターVol.7 配信
2月1日、《 ルーヴルアンティーク ニュースレターVol.7 》を配信いたしました。
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1月29日(水)の開店時間について - お知らせ
誠に勝手ながら、所用により29日(水)は午後1時30分から開店いたします。ご迷惑をお掛けいたしまして大変申し訳ございません。どうぞよろしくお願い申し上げます。
ハマスホイとデンマーク絵画 - おすすめ美術館
1月21日(火)より東京都美術館にて、デンマークで世紀を超えて愛される画家「ヴィルヘルム・ハマスホイ(1864-1916)」の展覧会が始まります。
19世紀後期を生きた、北欧の静かな大器と呼ばれるハマスホイの絵は、なんでもない風景、室内や身近な家族や友人たちの姿や読書の肖像を、北の国独特のシックな色彩で描いています。パリでは昨年の春に、ジャックマール・アンドレ美術館で、フランスで初めての展覧会が開かれ、連日満員の盛況でした。白や銀、灰色、黒を基調にした色彩で、
「孤高」「静謐」「光」の芸術家として、北欧のフェルメールとも言われ、絵を前にしますと、淡い光に満ちた室内の絵には、贅沢な時間が流れ、心地よい幸福感があふれるのを感じました。
お近くの方も、東京へお越しになる機会がある方も、是非お運びになってみられては如何でしょうか。
会場:東京都美術館 ウェブサイトへ
会期:2020年1月21日(火)~2020年3月26日(木)
開館時間:9:30~17:30 / 夜間開室金曜日、2月19日(水)、3月18日(水)は9:30~20:00(入室は閉室の30分前まで)
休館日:月曜日、2月25日(火)
※ 巡回展 山口県立美術館 ウェブサイト 2020年4月7日(火)~6月7日(日)
パリでの展覧会の様子をご覧いただけます。(仏語 2分52秒 音が出ます)
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子年 - ルーヴルアンティークのモノローグ
お正月はいかがお過ごしでしたでしょうか?パリは冬のバカンスが終わり、灰色の空に木々のシルエットが黒く浮かんでいます。
さて今年の干支は「子」、色の世界では「ねずみ」色と言いますと、まず単調なモノクロームを思い浮かべますが、フランス語では「グリ」英語では「グレイ」と呼び、エレガントな美しい色として好まれています。
日本では「ねずみ」色が繁栄したのが江戸時代の1700年代中頃。当時、大変厳しい奢侈禁止令がありました、つまり華やかな色は禁止というわけです。
しかしそこは粋な江戸っ子、禁じられたからといってお洒落はやめません。
お上が禁じるなら、よし、こちとらはその裏をかいてやろうじゃないか!と言ったかどうかはわかりませんが、人々はねずみ色、藍色、茶色といった地味色に関心を持ち、生まれたのは「四十八茶百鼠 - しじゅうはっちゃひゃくねずみ」。
町衆の粋心が多彩な「ねずみ」色を作り、その微妙な美しさを日本中が味わうようになったそうです。
さてヨーロッパでは「グリ - 灰色」は、最古の色名の一つであること、そして北欧やドイツなどの北ヨーロッパでは太陽の輝く季節が短く、一年を通して光が弱いからでしょうか、その語源が「夜明け」を意味する言葉に由来しています。
中世フランスでは、グレイは悲しみの色でしたが、15世紀の奢侈禁止令により、黒とともに流行色になりました。
このあたりは江戸時代と似ており、それ以来フランスでは「グリ・スーリ - ねずみ色」は落ち着いたシックな色として好まれ、アンティークジュエリーやオブジェにも、モノトーン描法の「グリザイユ」というエマイユやミニアチュールのジャンルがありますし、古い時代の銀台のダイヤモンドの、鋼鉄のような深い輝きもアンティークの魅力になっています。
子年の2020年は、神を助けた福ねずみにあやかりグレイに注目、ご紹介したくなるようなグレイを見つけたらここへ公開してまいります。そういえば、フランスのマダムのような雰囲気をお持ちの素敵なお客様からいただいた花瓶は波打つガラスのグレイ、あらゆる花と似合いますが、松の内は新春らしく白い花を飾っています。
上にご紹介のハマスホイ展でもモノトーンが会場を彩りますが、皆様は、どんなニュアンスグレイがお好きでしょうか?
Monologue - モノローグとはフランス語で「ひとり言」のこと
新春のご挨拶
2020年1日1日、新年あけましておめでとうございます。旧年中はご愛顧を下さり誠にありがとうございました。
令和2年は子年、古中国から伝わった十二支の1番目の干支での始まりです。
日本の古事記には、ねずみが大国主命(おおくにぬしのみこと 〜大黒様)の危ないところを助け、のちに神使になった話があり、世界では福をもたらす繁栄のシンボルである子年の2020年、皆様にとってより希望に満ちた年となりますよう心よりお祈りいたします。
年始は1月8日(水)12h30~ から開店いたします。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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