N°2027 ファリーズ - 雉 ブローチ
フランスの19世紀の偉大なジュエリーメゾン「ファリーズ」の作品をご紹介いたします。
美しい色彩で有名な鳥、「雉(キジ)」をモティーフにしたアンティークブローチで、全て、宝飾師の彫金による作りです。
サイズは長さ7cm、幅3cmで、ファリーズの刻印はブローチピンに見られます。
目にはルビー、羽根には半透明のエマイユとダイヤモンド、彫金細工があり、冠羽(頭や頸の長く伸びた特徴的な羽根)や尾羽も、ダイヤモンドと彫金細工で飾っています。
足も細かな彫金により、野山を歩く雉の感じを出しています。
エマイユは、ステンドグラスのような透明なエマイユで、宝石をはめたような輝きです。
色はペルピニャンガーネットのような橙赤、エメラルドグリーン、青から緑のグラデーションに白のライン入りで、発色の見事さと、色の重ねとグラデーションから、稀に見る高いテクニックと知識を持ったエマイユ職人によるものとわかります。
雉はフランス語で「フェゾン」とよび、フランスをはじめとしたヨーロッパでその美しさが好まれ、古くから装飾のモティーフになってきました。
また王侯貴族の狩猟の対象となり、庭園で飼われてきました。
彫金、エマイユ、宝飾技術すべてにおいて、完璧な仕上げと美しさを作ったのは、19世紀の素晴らしいフランスのジュエラー、ファリーズならではのアンティークブローチです。
◯ ファリーズ FALIZE ジュエラー_宝飾商
フランスのジュエラーで1838年にアレクシス・ファリーズ(1811-1898)が創立。息子のリュシアン・ファリーズ は父とともにメゾンを支え、父アレクシスは1876年に引退し、ファリーズ 3兄弟がメゾンを継いでいる。
メゾンは19世紀中頃からヨーロッパ宮廷や富裕なブルジョワ層を顧客に隆盛し、特に中世、ルネサンス時代の様式からインスピレーションを受けた作品を得意とし、ナポレオン3世皇帝時代には、ヨーロッパの王侯貴族や富豪の顧客が名を連ねる。1860年代以降には息子のリュシアンがアレクシスと仕事をしている。父アレクシスがそうであったように協力者を選び、東洋美術に影響を受けたジャポニズムのジュエリーを作り、クロワゾネ・エマイユを使ったジュエリーを創作をしており、1867年のパリ万国博覧会へ出展、1878年の万国博覧会では、グランプリを受賞している。19世紀後期には特にエミール・ガレとも協力し、ジュエリーや金細工におけるアールヌーヴォーの発展に重要な役割を果たした。
フランス 19世紀後期
素材: ダイヤモンド・ルビー・エマイユ・18金・銀
サイズ:L7.0cm W3.0cm
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France, Late 19th century
Material: Diamonds, Ruby, Enamel, 18K Gold, Silver
Size: L7.0cm W3.0cm
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