N°1027 カルティエ – 芯ホルダー型ギヨシェエマイユ装飾アンティークペンダント
フランスのジュエラー「カルティエ」の芯ホルダー型アンティークペンダントをご紹介いたします。
18金と銀製の本体に、ダイヤモンドとギヨシェエマイユで飾ってあり、一見細長いペンダントに見えますが、内部に鉛筆芯を入れる作りで、このようにスライドさせ、内部から18金製の芯ホルダーを出す様式で、芯は0.8~9mmを使用可です。
ホルダーを引いて見える本体内部の18金部分には、「JOUR DE FÊTE 1901」の装飾文字と、カルティエのサインが見られます。
「JOUR DE FÊTE 」とは、フランス語で「祝いの日」を意味し、自身の、あるいは大切な人のために、このオブジェを1901年の祝いのためにカルティエへオーダーしたのでしょう。
本体は直径5mm、エメラルドグリーンのギヨシェエマイユで360度を飾ってあります。
「ギヨシェ」とは、金属の土台に細かい文様を浅く線刻した上に、色付きの透明エマイユ(エナメル)を施す技法です。
平たい台座につけるのも規則正しく全体のバランスを考えてギヨシェ(彫金)をつけるだけでも高度な技術が必要ですが、これは円柱型ですから、始めと終わりがぴたりと合わせる必要があります。
その上直径5mmのサイズですから、このような円柱型へギヨシェをつけてあるのは希少で、カルティエならではの装飾といえるでしょう。
トップはギリシャ神殿型のフレームをつけ、ダイヤモンドで全面を飾っています。
下の状態で長さ6.2cm(トップの金リング含まず)、その上には取り外しができる18金のリングがあり、チェーンを通してペンダントとして着けることができます。
トップのΩ型の部分は幅1.3cmで蝶番式で前後に動き、ペンダントとして着けた時に適度に揺れるつくりで、両面にダイヤモンドをセッティングしています。
芯が出る側にも、銀フレームへダイヤモンドを取り巻いており、先は18金製で網目文様の彫金をつけています。
エメラルドグリーンは、ギヨシェエマイユの技法で、宝石のエメラルドそのもののように、全体にセットしたダイヤモンドは細やかに輝いています。
ペンとして、ペンダントとして、装飾と実用を兼ね合わせた、1901年当時のエレガントな情景を思わせる、カルティエならではのアンティークオブジェです。
◯ ギヨシェ・エマイユ_エナメル_七宝
「ギヨシェ」とは、金属の土台に細かい文様を浅く線刻した上に、色付きの透明エマイユ(エナメル)を施す技法。
文様は直線、放射状、同心円、波型などの幾何学模様が基本で、いくつかを組み合わせる場合もある。
エナメルから下の彫金文様が透けて見え、モアレ織物のように光を反射して輝き、特にさまざまな文様があるのはアンティークジュエリーならではの技法である。
◯ カルティエ Cartier ジュエラー_宝飾商
1847年にフランソワ・カルティエによって創立したフランス、パリを代表する宝飾商の一つである。
1870年代以降は息子アルフレッド、その後に孫息子のルイが参画し、1989年には現在も本店があるパリ1区のヴァンドーム広場から続くラ・ぺ通り13番地へ本拠を構える。1906年にはロンドン支店をジャック・カルティエが引き継ぐ。
ロシアのファベルジェ、フランスのカルティエと言われるほどエマイユとプラチナ作品が代表的で、ヨーロッパ王侯貴族や世界の富豪たちが顧客リストに名を連ね、ジュエリーやオブジェを注文した。クラシックな宝飾技法を踏襲しながら、常に時代の最先端の文化芸術運動に着目し、創作したジュエリーやオブジェは、「カルティエ・スタイル」と言われる。
1970年代にはカルティエ一族の手を離れるが、メゾンは現在も世界的なフランスのジュエラーとしての名声が存続している。
フランス 1901年
ジュエラー:カルティエ
素材:ダイヤモンド・エマイユ・銀・18金
サイズ: L6.2cm(上部リング含まず)
価格問い合わせ ▽
France 1901
Jeweler: Cartier
Material: Diamonds, Enamel, Silver, 18K Gold
Size: L 6.2 cm (not including upper ring)
Price : Please contact us ▽